今日、一人の患者さんの施術の終了が確定しました。
保険施術でご自宅までお伺いしていた方でしたが、先週末に体調が急変して入院。
老々介護で、奥さんの体調も限界が来ていたため、そのまま退院後は施設に入所することになり、およそ8年続いた施術が終了となりました。
開業前からの患者さんで、脳血管障害がきっかけで訪問に伺うようになりました。
外国の方で、言語障害まであったため、身振り手振りも交えながらの施術から始まったのですが、体の自由がきかないうえに言葉も思うように話せないことで、ときおり癇癪をおこして怒られたこともあります。
しかし、他の施術者に代えようと奥さんがしたこともあったそうですが、それに対してものすごく怒って拒否をし、私の施術を受け続けてくれたそうです。
施術をする立場としては、ひじょうにありがたいことでした。
施術の終了はさみしい気もしますが、患者さんの家庭の事情もあるため仕方がありません。
この方に関しては、半身麻痺で自力での起き上がりができない状態でしたが、奥さんのケアが素晴らしく、まず体を清潔に保つことを徹底されていました。
他に持病もあり、拘縮もあるのですが、食事のコントロールと介護サービスやリハビリサービスをきちんと調べて活用し、できることは精いっぱいやり切ってきたことを、施術にお伺いしながら見てきました。
私が8年お伺いできたのは、奥さんの介護があったからこそです。
いろんな家庭を見てきましたが、介護に関してここまでやっている方はそうはいません。
その奥さんがギブアップして施設入所を決めたため、今日お会いした時も、ご本人はどう思っているかわかりませんが、私が見る限り、奥さんにやり残している印象はありませんでした。
ご本人は意識が弱くなってきているため、今後は施設の方に面倒を見てもらいながら、状態の維持に努めていくことになります。
ひと段落すれば、奥さんも少しゆっくりできるのではないでしょうか。
今後は、定期的にお伺いしていた時間が空くため、月曜と土曜の夕方のスケジュールに余裕ができます。
みなさまからのお問い合わせを、お待ちいたしております。
写真は、息子が切り絵で作った龍です。